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心房細動

心臓は不随意筋であり自分の意思で、好きなときに止めたりはできません。
ほかの筋肉(骨格筋など)とは全く異なります。

心臓は洞結節という場所から電気信号が発生します。
この信号が歩調取りとなり、その刺激で心臓の筋肉は興奮し収縮、拡張を行い全身に血液を送る
ポンプの役割をしています。

通常、安静時には洞結節から1分間に40回から100回の電気信号をほぼ等間隔で発生しています。
この電気信号は、運動や興奮などで必要に応じて増加します。

心房細動、症状

心房細動は、心房が細かく震え(1分間に300~600回)、
その興奮波が無秩序に心筋に伝わるため心臓の収縮と弛緩が
不規則になる不整脈です。

心房細動がおこると脈はばらばらで速く(100~160回/分)なります。

このため心房細動が始まると、動悸、胸の違和感、
めまいが出現することがありますが、無症状のことも多くあります。

 

心房細動の原因

心房細動は、心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症があって心臓に負荷がかかっている場合に起こります。
そのほか肺気腫などの呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患が原因にもなります。
心房細動発作はアルコール、カフェイン、ストレス、睡眠不足、喫煙でも起こることがあります。

心房細動の合併症

心房細動では心房収縮がなくなり、心臓から出る血液量は2割ほど
減少します。
また頻脈が続くと心臓の収縮能が低下し、十分な血液を
送り出せなくなります。
これが原因となり、心臓のポンプ力が弱くなり、
息切れ、呼吸困難、手足のむくみなどの心不全症状が出現します。

心房細動でもっとも問題となるのは、心房内における血栓形成です。
心房の左端には左心耳と呼ばれる場所があります。
心房細動の方は、左心耳内の血液の流れに「よどみ」が生
じ血栓ができます。

統計上、心房細動が3日以上続くと高率に血栓が生じることが分かっています。

左心耳に形成された血栓は、時々流れ出し、脳梗塞を引き起こします。
この脳梗塞は、脳塞栓症と呼ばれ非常に広範囲の脳にダメージを与え、大きな後遺症を残します。

心房細動の検査と診断

聴診で心音を聞いて心房細動を疑うことはできますが、正確な診断には心電図が必要です。

24時間心電図(ホルター心電図)をとることで、
心房細動が一過性に起こっているのか、持続しているものなのか、
脈が速いのか遅いのか、そのほかの不整脈の合併がないかをチェックします。

また、心臓エコーで心臓の機能評価、弁膜症の有無、血栓の有無をチェックします。
これらの検査は当院で試行する事が出来ます。

心房細動の治療

心房細動の治療は、
心房細動のまま、脈拍数を整えるレートコントロール治療、
心房細動を止め、洞調律を維持するリズムコントロール療法があります。

以前は、リズムコントロール治療が主流でしたが、
最近の臨床試験で、予後に差がないことが分かり、
レートコントロール療法が選択されることが以前より多くなってきています。

近年、カテーテル治療(アブレーション)で、心房細動を根治治療することが可能になってきました。
年々その成績は向上しています。

脳梗塞の予防

心房細動に伴う脳梗塞の予防にはワーファリンを用います。
ワーファリンは抗凝固剤と呼ばれ、心臓や血管内で血液が固まるのを
予防する薬です。

ワーファリンを投与していない場合、
脳梗塞の発症は年間4.5%であったのに対し、
ワーファリンを投与した場合には年間1.4%と約70%が予防できる事が
報告されています。

PT-INRとは出血傾向を調べる検査項目です。
採血をすることで分かります。
国際的に統一された基準で表現する数値をPT-INRといい、
正常値は1です。
正常に比べて何倍凝固しにくくなっているかを調べます。

当院では院内でこの検査を行っています。

ワーファリンの効果はビタミンKによって弱められます。
ビタミンKを多く含む納豆、クロレラ、青汁、抹茶は摂取できません。
緑色野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど)にもビタミンKが多く含まれますが、
一度にたくさん食べなければ問題ありません。

ワーファリンを内服すると出血が止まりにくくなります。
抜歯など出血を伴う処置が必要な場合は相談してください。

まとめ

心房細動は、心不全、脳梗塞など重篤な合併症があります。
心房細動が起こっても、無症状のことも多く、合併症を予防するため、早期発見、治療が必要です。


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